楽天銀行のゆうちょ銀行入金サービスの終了

楽天銀行(旧イーバンク銀行)のサービスと言えば「ゆうちょ銀行入金」

便利なサービスだったのは、入金手数料をいかに削減出来るかと言う特徴から重宝されたこのサービスが終了になるというお知らせ。

まさに衝撃的な話といえるのではないでしょうか。

私の会社において、ゆうちょ口座と楽天銀行の口座はまさにセットの構成で、振込先に楽天銀行・引き落とし先にゆうちょ銀行という組み合わせはまさに鉄板です。

なにが鉄板であるか?といえば

「日本全国」

どこでも対応できる点です。

この日本全国というという利点は、すさまじく大きく、銀行の融資などを受けていないあるいは政策金融公庫からの借り入れしかない場合は、この2つの銀行口座があればほぼ事業は可能です。

なぜ、可能であるか?という理由として

公共料金および国庫および都道府県の税金の引き落とし先に「ゆうちょ」が指定できないケースは実に皆無で、できない自治体があれば教えてほしいほどです。

一方で、楽天銀行は振込先には「指定」できても引き落とし先には「指定」できないという致命的な「欠点」があります。

逆に、ゆうちょ銀行は「振込先として指定不可」の会社が一定数あり、仮に振り込みができても通常より数日以上遅れたり、指定自体が不可という会社もあります。

理論的には「可能」であるものの、運用上「不可」としていると考える方が自然で、この点も大きな特徴といえるでしょう。

楽天銀行の特異性と今後

楽天銀行の口座というのは実に特徴的だった「ゆうちょ銀行」経由の入出金という裏技が革命的で、もともとは「イーバンク銀行」時代に制度設計した際、全銀為替に対応してなかった「特殊な銀行形態」が背景にありました。

https://www.rakuten-bank.co.jp/business/info/2006/060320.html

こういった仕組みなどの上に、ゆうちょ口座の入金サービスという独自サービスが提供されていたこともあり、利便性だけでみると革新的でした。

しかしながら、そういったサービスが次々に廃止になる背景は「サービスを維持するためのインフラ」のコストがもう合わなくなっている事情も正直見過ごせません。

この件が結果的に、楽天銀行離れになる要因につながる可能性は十分あり、代替サービスも正直魅力的に映りません。

楽天銀行においてATM利用は基本的に「無い」ものとして扱っている傾向があります。

その理由として「キャッシュカード」が任意発行である点から他の銀行と事情が異なります。

私の会社においても楽天銀行の事業用口座のキャッシュカードは存在せず、口座番号のみです。

銀行口座を証明するための物理的な情報が書面1枚というのは何とも心もとない気がします。

楽天銀行はキャッシュカードを発行するための費用が発生する上に、ATMの入出金に手数料が発生する点です。

入出金手数料が発生するなら、取引先への口座へ振り込み、あるいは家賃などの定期的な支払いを行う方が合理性がある話です。

現金が必要になるときに出金に関する手数料がかかるのは納得できない私にとってキャッシュカードを作るという気にはどうしてもなれませんでした。

これがいわゆる「楽天銀行」に対する現在の評価です。

現在、楽天銀行口座の利用状況は「楽天ペイ」の決済口座に関する登録に過ぎず、年間の決済高も非常に少ない状況です。

ゆうちょ銀行については、前述したとおり「公共料金の口座振替」に使用しており、安定の口座であることにはなんら変わりはありません。

楽天銀行の口座の代わりはPayPay銀行(ペイペイ)もある一方で、ゆうちょ銀行に関しては、ゆうちょ銀行以外選択肢がないこともまた事実です。

すこしひねくれた見方をすると「都市銀行」なら全国使えるのでは?という考え方もありますが、都道府県に1か所しかATMしかない銀行の口座を持つことは利便性の面からみても全く役に立ちません。

全国に支店があれば、都市銀行も多少役にたちますが、零細・個人企業において都市銀行の口座は何の役にも立ちません。口座開設自体が厳しいという現実もあります。

そういった点から、ネット専業銀行の楽天銀行のサービスはひときわ輝いて見えるのは私の目から見てすばらしく便利だと思っています。

楽天銀行のサービスに唯一不満があるとすれば「口座明細」の表記がとにかく見づらい。

一番目に、プラスマイナス方式であること。

従来の通帳のように「入金・出金」の枠で掲載されないことが一番の不満です。

次に、通帳記帳欄の表記も非常にグチャグチャして見えることも会計ソフトへ取り込むときに面倒です。

この2点が正直嫌で、私自身は口座を変更できるものはほぼ楽天銀行から他の銀行へ変更した大きな要因です。

いきなり変更するとは考えにくいものの、表示方法だけの問題なので従来からのフォーマットと新方式のフォーマットの2通りが選べるようになればいいなと思います。