銀行口座を選ぶならどこが良いのか?
長年色々な銀行を選び活用した経験から、これから社会人・進学する人にとって知っておきたいのは、銀行口座はどこを選ぶのが一番か?
日々の生活で時間が取れない人も見直すきっかけになると思います。
1 銀行口座はそもそもなぜ作る必要があるのか?
銀行の目的は、「預金」と「決済」
前者の預金とは「お金に名前を付ける」事です。信用できる所に「預ける」事が預金といって良いでしょう。
預金という意味をイチから説明すると非常に難しいので、詳しい話は専門の人にお任せします。
ざっくり言えば、「預金=もう一つの財布にお金を入れておく事。」で良いかなと思っています。
もう一つの目的である「決済」が実は非常に重要で、
決済とは
「お金を受取る」事と
「お金を支払う」事の
2つの意味があります。
大多数がお金を受取る事よりも支払う事の方が多いとおもいます。
2 オススメの銀行口座
私が個人的に口座開設をオススメする銀行を5つ紹介します。5つとも開設しても良いですし、組み合わせてもかまいません。
銀行の関係性がいくつかあるため、セットとして考えるといいと思います。
銀行名 | 開設 必須 |
公共 料金 |
ATM入金 | ATM出金 | 同行間振込 手数料(税別) |
関係性のある銀行 | J-デビット | VISA/JCB デビット |
ゆうちょ銀行 | ○ | ○ | 無料 | 無料 | 無料 | なし | ○ | × |
スルガ銀行 | ○ | △ | 無料 | 平日のみ無料 | 無料 | なし | ○ | ○ |
三井住友銀行 | △ | △ | 条件付き無料 | 条件付き無料 | 無料 | ジャパンネット銀行 | ○ | × |
ジャパンネット銀行 | △ | × | 条件付き無料 | 条件付き無料 | 50円 | 三井住友銀行 | ○ | ○ |
楽天銀行 | △ | × | ゆうちょ銀行 経由は無料 |
有料 | 無料 | ゆうちょ銀行 | × | ○ |
特に、これから進学や就職で口座開設するならばゆうちょ銀行は公共料金を支払う上で、必ず必要になります。
会社で給与振込のために○○銀行の口座を作りなさいと言われた場合は、給与振込用として開設し、その後振り分ける事が重要です。
よほどの事が無い限りは、振込先をゆうちょ銀行にして支障はないので、まずはゆうちょ銀行ではダメですか?と尋ねる方が賢明です。
私が、その上で勧めるのがスルガ銀行。スルガ銀行は静岡県の地方銀行ですが、サービスは下手なネット銀行より使い勝手が良く、地方在住の私も重宝する銀行の一つです。利用用途は、主にVISAデビット中心になりますが、VISAクレジットがあるからいらないと言う方もいるかもしれません。
海外旅行に行く場合に、現金を下ろすとき、通常のキャッシュカードでは出金ができません。しかし、スルガ銀行のVISAデビットがあれば簡単に出金が可能になります。さらに、スルガ銀行だけ家族カードを別途つくる事ができる為、海外へ留学する家族に現地通貨で仕送りするより、効率が良い方法になります。
ジャパンネット銀行と楽天銀行については、どちらも実情に応じて開設だと思います。
楽天銀行については、これまでPay-easyが使える数少ないネット銀行でしたが、2016年からジャパンネット銀行もPay-easyに対応する為、優位性は薄れてしまいました。
ゆうちょ銀行以外で口座開設が望ましいとするならば、スルガ銀行が一番オススメです。
さらに上記のほか
の3つを推奨にあげたのは、あると便利。という位置づけで、特にクレジットカードを後々つくり引落に使いたいと考えている場合、三井住友銀行は非常に便利です。
私の経験上、クレジットカード引落に使えなかったのが、楽天銀行とジャパンネット銀行です。ゆうちょ銀行は確実としつつも、三井住友銀行を推奨するケースは多く、私も個人口座はすべて三井住友銀行から引落にしています。
私が三井住友銀行を選んだ、もう一つの理由が「口座引き落としの事前連絡サービス」が有料で利用できる点です。
引落金額が事前にわかる為、ついうっかりが軽減されます。
さらに振込があった場合も、メールで誰からいくら入金があったという情報も届きます。もちろん、他の4つの銀行もメールで届きますが、三井住友銀行のように具体的な情報で届く事はありません。この点も、特筆する所です。ジャパンネット銀行や楽天銀行がこのサービスをはじめたら考えるかもしれませんが・・。
3 今後10年後どうなるか?
現時点での話ですから10年後どうなるかはわかりません。今の情勢を見る限りでは、10年後も独立性をもって営業していると思います。
楽天銀行については、経営主体の動きが無い限りはこのまま続くでしょう。ジャパンネット銀行についても、財務体質が非常によく、健全経営を続けていることもあり、他社を吸収する可能性はあっても、売却は考えにくいとおもいます。
スルガ銀行も同様で、ジャパンネット銀行と非常に似た動きを持っています。店舗網は縮小しても、全国的なネット銀行とデビットとローンの運用で非常に良い経営をしている印象があります。今後も独自性をもって続けて欲しいところです。
ここで取り上げなかった銀行がダメだという意味ではありません。
振込先においても、地方銀行および都市銀行を振込先にしているケースがほとんどで、ネット銀行を見かけない理由は、個人口座専用で法人口座の開設を行っていないケース、そもそも絶対数が少なく銀行の存在そのものを知らないケース。
私の場合も同様で、振込先は基本的に、ジャパンネット銀行か楽天銀行を指定し、必要に応じてゆうちょ銀行の口座を案内するのが常です。
スルガ銀行については、振込先として案内した事は無く、前段の通りVISAデビットが目的故、振込先に使わないのが一つの理由かも知れません。
今後の銀行の動きは、海外の銀行のように、キャッシュカードにVISAなどのデビット機能が搭載されるのが標準になっていくと思われます。
その上で、差別化としてクレジットにクラスアップか併用という事も考えられるでしょう。
決済の多様化の一つである、Pay-easyも徐々に増えており、今後の決済方法の一つになると思います。これまでの銀行振込と違った、システム連携型の決済方法が現在は、一部の決済会社に限られているものが一般企業にも浸透していく事に期待します。
VISAデビットをはじめとした、クレジット決済よりデビット決済が普及する事を痛切に望むばかりです。