マイナカードの健康保険証に強制移行で一体どうなる?

今日、社会保険事務所から健康保険証廃止?に伴う代替策として保険証番号を通知した書類を交付すると通達が届きました。

正直、参ったなぁという印象がある私ですが、保険証廃止でどうなる?と思ったら、代替策が他の協会けんぽで具体案を提示していました。

(協会けんぽの資料より)

ここで、注目すべき点は「マイナ保険証」の登録がある場合(1)のケースを例に挙げると、(2)の資格確認書が発行されず、(3)の資格情報のお知らせが交付されるに過ぎません。

ここで、問題視していることは「(3)資格情報のおしらせ」のみでは、医療機関への受診が出来ない。という事態が発生し、確実に医療現場で混乱が起きることはまず確実です。医療機関側での問題点としては、保険証が有効か無効かの確認は、オンライン資格確認(保険機関への照会システム)を活用し、可否は判断できるものの、本人性の確認をどう担保するかは医療機関側の裁量になるのではないか?と見ています。

現在、マイナ保険証を発行している人たちにとって、今までの保険証を持っておきたいという希望が多く、結果的に協会けんぽが職権で、資格確認書(別名新・健康保険証)を発行する(2)を発表。

ここで、問題が・・・・

マイナ保険証を解除するにはどうしたらいい?

という根本的な問題にぶち当たり、この件についてマイナ保険証を解除出来る、申請が2024年10月からスタートする。

マイナ保険証解除の手順

結局のところいま手持ちにある、協会けんぽの健康保険証は2025年の12月までは使えそうという話であるものの、2026年以降はまだ不透明で、継続するのかしないのかは正直不明。

ただ、いまの流れで見る限りでは「既存の発行者」は2026年以降も継続出来るとみている。

結局のところ健康保険証はどうなるの?

はっきりしているのは、2024年12月から2025年12月までの間は政府は国民と医療機関の様子見というところである。(全国各地で暴動と裁判が起きるのはもう目に見えているのだが)

ただ、資格確認書と銘打った「新・健康保険証」が有効な公的書類となるなら、今後の健康保険証は期限付きに移行するのとなんら代わりはない。

ただ、私自身が今回のマイナンバーカードに連携した情報を紙で配付する「資格情報」を一緒に持参する必要があるという時点ですでにデジタル社会から逆行しているとしか思えない。

マイナンバーのカードリーダーの読み取りも、正直煩雑でSuicaのように、かざしてピッとすぐに反応するわけで無く、動作に一定時間かかることからこの点が正直、オンライン資格確認に不満を持っているところである。

筆者はどうするのか?

私は会社で協会けんぽに加入しているので、2025年までは今の健康保険証でやり過ごせる見通し。目立った対応をする予定もなく現状維持。

マイナ保険証に関するメリットデメリット

本件に関しては、マイナンバーカードを使う場合と使わない場合で点数が変わることが記載、従来の健康保険証であると

  • 初診60円加算
  • 再診20円加算

となり、マイナンバーカードを使うと初診を20円、再診0円にすることが可能。実質負担は初診で20円、再診10円。

最後に

これが、政府の暴走というべきか時代の流れというべきかは別として、マイナンバーカードに課せられた仕組みが正直意味がわかりません。

マイナンバーカードを真っ向から否定はしません。特に自営業者や会社役員であれば、マイナンバーカードを作っておくことは欠かせません。

その理由は、実印・住民票・戸籍謄本の3点セットを取得するならば、マイナンバーカードを用いてコンビニで取得するのが実に便利だからです。

今後は郵便局でも取扱出来るようになる見通しから、この点に関しては非常に便利です。

しかしながら、健康保険証に関しては、従来からの記号・番号をどのように取り扱うのかが未だに不明瞭で結局のところ、目視で記号番号を確認。マイナンバーカードに連携した保険証情報が不十分であること、前述したオンライン資格確認のカードリーダーの動作が不安定で読み取りに一定時間かかること。

逆に、マイナンバーカードを使わないことで保険点数が増えるなら、そっちのほうがよっぽどマシです。

本当に普及させたいとするなら、マイナ保険証提示がない場合、受診の都度、100点(1000円)加算したほうがはっきりいって効果はあります。

いずれにしても、マイナ保険証を使うことで、診療報酬は下がり、事務コストは上がってしまえば本末転倒に思えてなりません。

個人的な意見としては、健康保険証にも「顔写真」と「ICチップ」を搭載して、5年毎の更新制にしていただくのが正直言って現実的と思います。もちろん、コストは相応に上がると思いますが、基幹システムはいまのマイナ保険証と同じプラットフォームで良いはずです。

決して、「マイナ保険証=最悪」ではなく「IC健康保険証」に移行して、読み取りのカードリーダーのシステムもタッチ決済できるような仕組みが一番と思います。

本当の意味で、保険証の組み合わせの相性が良いのは「VISA/Master/JCBクレジットカードorデビットカード+電子マネー(iD・QUICPay)」と考えます。

仕組みとして、

1)保険証+複合電子決済システム(クレカorデビット+電子マネー)
具体例)ドコモdカード

2)保険証+銀行キャッシュカード(クレカ機能も追加可能)

3)保険証+クレジットカード(デビットカード)

であれば、本人確認のシステムとしても機能しVISAや電子マネー決済に対応したコンビニや飲食店などでも利用できるようになるため利便性は一気に向上します。

カード発行を誰が行うかという課題は残りますが、クレジットカード会社に委託することでこの点も十分クリア出来ると考えています。

クレジット機能・電子マネー機能に関してはあくまでも、補助機能としつつ、健康保険証にもっと利便性をあげるならばこの3つのシステムは是非検討していただきたいところです。

現実的なものとしては1)であり、クレジット決済は連携というかたちを取るか、銀行口座直結(デビット型)を選べるようにすると利便性が向上します。

カード番号などを表面に記載する必要もありませんので、カードには保険証番号と電子決済が出来る図柄を表示するだけで十分ではないでしょうか。

このようになると、医療機関でのキャッシュレス化が劇的にすすみ、日本全国の国民がキャッシュレス決済に対応可能になります。

キャッシュレス機能はあくまでも付随であり、本質は「顔写真」と「ICチップ」に加え「生体認証」を記録し、暗証番号を使わない認証方法を構築することが何よりも欠かせないと考えます。

健康保険証問題はしばらく注目です。