最近は、[g]じゃらんnet[/g]や[g]楽天トラベル[/g]といった宿泊サイトもある程度一巡したこともあり、以前ほどの勢いはないものの、定着した感は強い。
実際に予約サイトを選ぶ際のポイントは「運営する立場」でなく、「利用する立場」で考えることが集客に結びつくが、採算面で考えると非常に難しい。
さて、予約サイトで売り上げが伸びる宿と伸びない宿を比較すると、おもしろいことがわかる。
予約サイトの売上の裏には
「口コミ」「値段」「プラン」
がある。
実際に売り上げが伸びている宿の特徴を見ると、社内に予約サイトの管理に専任管理者がいる、または外部スタッフに委託していることが多い。
一方、売り上げが伸びていないところは、社内に予約サイトの専任管理者がいないこと、いても管理が行き届いていない。ことがあげられる。
私はこれまでに九州の旅館を見てきた経験から、伸びている宿と伸びない宿の違いは何かがわかってきた。
一方で、この宿は本当に伸びるのか伸びないのか?少し気になるところも、少し手順を紹介するだけで一気に伸びることだってある。
逆に、ここは伸びるはずなんだけどなぁというところは、少し手を抜くと下がってしまう。
そのもどかしさを私は見てきた。
売り上げを上げる工夫は実は簡単で、この手法は「じゃらん」「楽天」などどこの会社においても共通で使える。
近年での実績は、前年度の売り上げを3倍に伸ばしたところがあるがここの場合は
*プラン名称の見直し
*写真の差し替え
*コメントの書き換え
*料金の見直し
*空室管理の徹底
*管理システムのフルアクティブ化(これは各社異なる)
を行った結果、2ヶ月目から劇的な改善が見られ、1年経過した今も売り上げは順調に伸びている。
特に一番伸び悩むのが2年目であり、1年目は対策前の比較なので「伸びて当たり前」で、2年目は昨年の実績に基づいて数字が大きく動く。
つまり、1年目だけで評価はできず2年目の数字が実際の評価と言って良い。
宿泊サイトを攻略するノウハウ本は思った以上になく、どこも手探りで行っている。
実際にこういった業務を手がける代行会社にいたっては、販売金額(いわゆる売り上げ)の5~10%が相場で、1万円なら手数料は1000円の計算だ。
月販100万超えるところならば、手数料だけでも10万は超える計算で、予約サイトにも当然同じ料率が流れる訳だから、合計で20%は販売手数料で消える計算になる。
逆に言えば、インターネットの集客がそれだけ一般的になり、集客にかけるコストが相当高い故、できるだけ自社で行う動きがある。
私自身の経験から申し上げれば、売り上げを伸ばす為の方策は、「管理」を委託するのか、「企画」を依頼するのかで変わってくると思う。
もちろん、企画代行もあるんだがこの業務自体はやはり客先に足を運んで経営者の方とじっくり腰を据えて話をしなければならない。
宿泊サイトにおける一番の課題は「安ければ入る」訳じゃないと言うこと。
もちろん安いに超したことは無いが「支払う価値がある」かどうかにかかっており、宿が提示する価値に利用者がどれだけ共感できるか?
価値のある安さを提案するには、当然ながら相応の「根拠」がいることを忘れてはいけない。
このバランスがとれたら、一気に予約が入る。
これができると、一気に売り上げが伸びる。
予約サイトもそうやって見ると少しおもしろいかもしれない。