NTT西日本のホームゲートウェイの技術的仕様(PR-400シリーズ)

光回線を利用する時にホームゲートウェイが数種類ある事は知られていない。
※本情報は、現行品(2013年1月現在)の第4世代ONU+ひかり電話機能のルータPR-400NE等の内容です。
※なおファームウェアのバージョンアップで変更になる可能性は無いと考えられます。
むしろ、一部の記事でもある様に「ホームゲートウェイ」自体はどこも同じなのか?と言う件についてですが
実際のところ大きく異なり細部にわたる仕様が違う故、注意が必要だと思う。
ホームゲートウェイに限らず、通信機器の最大手はNECである。
型番で言えば-NEと付くのだが、ホームゲートウェイ自体はNECと富士通の合作品。であると言う話がある
これはどういうことかと言えば、ACアダプタは「NEC=日本電気」でなく、「富士通」となっている事が分かる。
なぜ型番がNE=NEC=日本電気にも関わらず、付属品が富士通なのか?
この件について、関係者の話によると
ONU(光終端装置)部分が富士通で、ルータ及びソフトウェアがNECである為、電源部分が富士通から供給している事に起因すると言う。
ホームゲートウェイで供給されている会社として、沖電気(KI)と三菱電機(MI)がある。
この2社については、沖電気は通信機器では主要メーカの1社で、主にIP電話系ユニットやONUの製造が多い。三菱電機は富士通同様ONUが中心のメーカでBBIQやKDDI等は三菱電機を利用している。
実際、NTTの説明においては、どのベンダー(NECでも沖電気、三菱電機)においても同じように動作する事を前提にしているが、実は動作上に差がある事はあまり知られていません。
ホームゲートウェイ自体、ルータ機能を持っているので基本的に機械1台で動かせる様にしている便利な機械です。
しかしながら、upnpと呼ばれる機能を使う場合、NECと沖電気では明らかに挙動が異なるのが分かります。
NECはupnpで返すIPアドレスはプライベートIPアドレス(192.168.1.1)を返すのに対し、沖電気ではグローバルIP(例201.22.33.44)を付与する事になっています。
その為、050電話機のアダプタにおいて、グローバルIPを取得できない場合は、さらにブリッジでルータを設置し使う事になります。
動作面についてだけ見れば、沖電気が良いのですがさらにほかの諸問題があります。
ホームゲートウェイにおいて、割り当てられるIP端末はアナログ2端末、デジタル5端末の合計7端末を割り当てる事が可能です。
アナログに関しては、大きな違いはありませんが、デジタルに関してはNECと沖電気では動作が違います。
内部において端末毎に「ID」と「パスワード」を設定しますが、沖電気の場合はパスワードは重複してもエラーは出ません。
しかしながら、NECについては、本来セキュリティキーであるにも関わらず、同じパスワードがあると「既に使用されています」とエラーが発生し、沖電気と同じように設定する事ができないのが分かっています。
この問題をメーカ固有の問題として捉えるのか、それともNTT側において許容レベルの範囲内かは判断が分かれるところです。
NTTが規定するセキュリティレベルを満たしているのは、この制約が多いNEC側です。
一方、設定が柔軟にできる沖電気についてはNECと比べ、多少無茶な設定ができ玄人向けのところがあると考えて良いでしょう。
当初、私のところには沖電気が配備されました。
その時の設定をそのまま維持しつつ、NECと交換した際、上記理由で機器の再構成になったのは記憶に新しいところです。
私自身、ホームゲートウェイに必要以上の設定を入れるべきじゃない。と考えています。
制約が多いNECは敬遠されるべきか?と思いますが、私はむしろNECの方が安心して使えると思います。
NTTにおいて、ホームゲートウェイの割り当ては個別に指定するべきじゃない。と言う通達がある様です。
ホームゲートウェイについては、どれを使っても同じ値段なら「選べる方が良い」と思います。
特に、企業系ではどこのメーカが良いかと言う話になる訳ですし、長崎の場合であれば三菱電機や三菱重工といったいわゆるスリーダイヤモンド系の会社がある訳で、仮にNECが割り当て予定としても、同じ会社である三菱電機の機械があれば使いたい。と思うのは当然のことだと思います。
私がNECを使いたいというのは、これまでの通信機器において安定して使えた実績に鑑みた結果で、もし選択に異論を唱える様であれば、沖電気ないし三菱電機のいずれか一つだけというのも手では無いでしょうか?
定期的にバージョンアップが行われているのですが、操作性・仕様も変わらないのが前提と思いますが現実はそこまで使いこなす事がないんで気にする必要は全くありません。
使い込む予定があれば、端末の仕様や設定は簡単にはいかない事を少し考える必要はありそうです