レンタルサーバのコストについて

久々の更新です
先日、とあるお客様から「ホームページサーバ利用料の内訳を教えてほしい」という話。
サーバ利用料というのは端から見るといったい安いのか高いのかわからないと言うのが本音ではないかとおもう。
さて、サーバを自前で設置した場合のコストを考えてみよう
まずサーバ設置に必要な要素として
*通信回線
*IPアドレス
*サーバ機器
*ネットワークルータ
*OS
*電気代
*設置サポート
と言うこの点を考えた場合、過去にOCNエコノミーを設置した経験から申し上げると、月額5万円以上はかかると見てよく、そのほかに機器やOSなどの初期費用だけでも10数万円はかかる上、OSなどのライセンス料もかかる。
もっとも気をつけなければいけないのが「セキュリティ」である。
この点も決して軽視できない部分で、インターネットにサーバを出す上で、セキュリティを常に行う必要があり、セキュリティでトラブルがおきると、サーバ管理者に全責任がはいり、機器故障によるサーバがダウンしたりすると責任は「管理者」へすべてのしかかる。
色々と考えるととてもでないが自主管理というのは「技術」「コスト」的にも合わない為現実は、一部の大企業が行っている程度で大多数は、上記のサーバを分割して借りる「ホスティング」というのがメインである。
前段がかなり長くなってしまったが
サーバ管理というのは金がかかる、カネをかけないサーバ管理はないか?といえば、「多人数」で利用すると言う事になる。
激安・無料のサーバから月額数万円の会社まで種類は様々である。
サーバのコストはどうやってみるか?と言うところに興味は行くと思う。
コストとして見なくてはいけない部分は
*回線環境など(機器含む)
*標準サービス品目
*技術サポート
*事務機能
*支払い方法
の5点である。
安い会社であれば、まず電話サポートはまず無い。あるとしても別途有料対応となる。
回線速度については、収容機器の性能が低いため、ホームページ表示に時間がかかってしまう。支払い方法は、銀行振込やカード払いのみといった条件も制約される。
サーバのコストがかかる部分は大企業になればなるほど、事務機能と技術サポートでコストがかかっている。そのほかの面については、大企業ゆえのスケールメリットで十分安くなっている。
この点もなかなか理解を得にくい部分である。
激安会社は、基本料を安く抑える変わりに、必要なサービスはすべて別途オプションという事も決して少なくない。
近年、当社に変更されるお客様で共通している事が「迷惑メール」の処理である。
ほとんどの場合が迷惑メールに関するサービスが煩雑であったり、別途有料だったりと見えにくい事が多い。
その点、当社では迷惑メールに関する設定を運用段階で行う事により、1日約200通きていた迷惑メールも約5通前後まで減らす事が可能になったことは数多くのお客様で実証されている。
利用者からすれば、100%遮断出来れば一番良いという声をいただくが、残念ながら出来ないのが現実である。
激安会社を駆使して使ったが、結局当社と維持費が変わらない。または高くなった話をよく聞く。
過去に数社、当社から移転をされて事後対応を求められたことがある。そのうちの一部を紹介したいと思う。
A社のケース:標準サービスを利用していたが、某大企業のセールストークで移転までは行ったものの当社と同じサービスにあわせるために、当時の約5倍の利用料を払うことになった。営業担当は、その後、退社し対応は電話のみと以前よりサービスが落ちたと言う。
B社のケース:A社と同じく標準サービスを提供。ホームページ管理会社の変更に伴いサーバを切り替えたまでは良かったが、これまで出来た、ドメインのみ(wwwなしでアクセスすること。例:http://yahoo.co.jp)が出来なくなってしまった。
その結果、www.ドメイン名のみしかアクセスできなくなり、印刷物をやり直すケースが発生。
いずれも、迷惑メールに関するオプションは標準で準備されておらず、仕分けはメールソフトで行っていると言う。
などと同様の水準で行う以上は、移転前に綿密な調査と確認が必要になることは言うまでも無い。
色々と迷う事は多いとおもう。
私も安い方が良い
しかしだ、「安い」=「使えない」でもなければ、「高い」=「使える」とも限らないのである
次に、安いか高いか判断が分かれるサービスが「JP」ドメインの管理費である。
この管理費、企業によって異なる事をご存じだろうか
JPドメインを含めた管理費は安いところではすべて含めても1万円以上はかかる。
またやっかいな事にJPドメインを管理できる会社は激安会社では引き受けないケースがあり管理が煩雑になる。結果おまかせで行う会社に委託するのが今の主流である。
JPドメインの管理は、「代理店制度(正確には指定事業者制度)」の間で行うルールとなっている。代理店にも一次代理店と配下につく、二次代理店がある。
このように普段あたりまえに使っているサービスも事業者として見た場合、複雑怪奇なものである。
特にサーバとドメインはセットで運用するが、それぞれ「別物」であり、「サーバ」だけでも運用できなければ、「ドメイン」だけでも不可能である。
我々は、あくまでもサーバの運用益で仕事を行っているが、「ドメイン」は「管理機構」へ使用権を支払い期限日満了までに年間一括で納めなければドメインは自動的に失効する仕組みである。「猶予」という生やさしい言葉は全くない。「厳しい世界」である。
まだまだサービス内容に理解を示してもらえる方は少ないが、他社から移転して利用した方はその違いを理解していただき嬉しく思う。
「サーバ」に関していえば、受け入れ条件さえ満たしていれば何処でも良い。その代わり、ドメインに関していえば、内部では年間一括で納めているが、管理会社では更新月に一括請求したり、月々分割だったり、当社のように運営費の中から拠出のようにケースは様々である。
ドメインはcomであろうが、jpであろうが「ドメイン」という事には変わりない。
ただ、日本語が通じると言う点ではjpが一番よいのではないだろうか。
comなどの場合は、販売窓口は日本でも管理団体は「海外」になるので、英語のやりとりは必要となるからである。
これを機にサービスをもっと理解してもらえればと思う今日この頃である。