教員免許講習受講記~師と弟子が席をならべて

2016年5月から、教員免許更新講習を受講しています。

今回で3回目の講義

普段より早く起きて、講習会場の長崎大学まで向かう。朝7時に出かける事自体がほとんどない自分にとってこれだけでもハードな一日です。

さて現職の先生方にとってはこの講習の結果は、生活に関わるだけに慎重な一方、私にとっては滅多に聞く事のできない機会だけに貴重な時間です。今回の講習は、前回までの全校種必修と変わって、専門科目に特化した講習です。

私の専門科目は工業系で主に電気情報系です。パソコン屋という職業から、工業系ときけばそれ相応の知識がある訳ですが、この講習会の狙いは教職員の資質向上が目的であるはずです。現実は民間で専門職に従事している私が得するのはなんとも不条理な気もします。

教員免許更新講習は、今回をのぞきあと2回(40代、50代で各1回ずつ)受講の機会があります。今後、どのように政令が変わるかはわかりませんが。

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今回のテーマは、電子回路を用いた制御に関する話題。普段は、パソコン修理で機器操作はするものの、ICチップを組み立てるような事はまずありません。ただ、プログラミングを必須とするこの科目において一番のポイントは、プログラムよりも動作に関する仕組みを知る話です。

講習でおもしろい所は、講師の先生と受講する中学校・高等学校の先生方にまじって私も参加している所。

そのなかで驚きの出来事がありました。

・・・なんと、高校時代の恩師がなぜか受講席にいた事。

奇しくもこの先生は高校時代にプログラミングの授業をしていたのです。

そして、時を経て(約20数年目)に同じ講義室で講習をうけている事がなんとも不思議な感覚だったことはいうまでもありません。

 

個人的な事は、この辺りにして、さて本題に入りましょう

 

今日の講習のテーマは、ハードとソフト

いわゆるワンチップマイコンを使って、ハードの組み立てと、プログラミングの実習でした。

受講のレベルとしては、大学の講義で実際に行っているマイコンチップの実習と同じと言う事からも、ハイレベルな内容にはかわりありません。

ブレッドボードとは「パンこね板」という事を知り(日本発祥なら、かまぼこ板だったでしょうとの事)、抵抗についても0Ω(抵抗なし)を使い、悪戦苦闘しました。

ワンチップマイコンのプログラムは非常にユニークで、かつてのマシン語といったコードではなく、GUIのアイコンをクリックして作るシステム環境がある事に驚きを隠せませんでした。

開発工程もかなり短縮され、プログラム初心者でもすぐに制御プログラムを構築できると思います。

 

今回の例題は

  • 押しボタンルーレット
  • 信号機アルゴリズムの考察
  • LCDパネルの制御
  • 温度センサーを用いた制御プログラム

といったテーマを6時間でこなすと言う、マイコン好きにはたまらない話題と言えます。

 

今回利用したアプリケーションはGUIを使ったGreat Cow Graphic Basicと言う統合環境システム。

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BASICといいつつも、Pascalに近い操作感があり、Visual Basicを使った経験があれば、すぐになじめそうです。操作がすべて英文表記の為、日本語化が望まれるところですが元々の流れを考えると下手に日本語化されてなくとも十分使えるのではないかと考えます。

プログラムをみて、面白いとおもう人は、「適性」があると思いますし、「わからない・難しい」と思った時点で、この内容には向かない。と言える程難しいテーマと言えます。上記スナップショットは、受講のワンシーンですが、非常に高度な内容であるにも関わらず既に何度も受講したような気になったのは、講師の先生の能力の高さを見せつけられた感がします。

ソースコードはテキストファイルになっており、アセンブラに変換(いわゆるコンパイル)が非常にスピーディでした。

朝から夕方までみっちり講義を受けて、実習して、筆記試験を受けると言う流れはとてつもなくハードでした。

 

講習自体は既に3回目、あと2回受講する事で規定講習は完了します。

インターネット上での記事を見ると、様々な業種の人たちは常に何かの講習を受講している事がわかります。

私の場合は、むしろ今まで講習すら参加してなかった訳で、今回のような機会が無ければ生涯受講しなかったかもしれません。

 

教員免許更新講習の意義はどこにあるのか?

本質は習得に向けて学習を続ける事、直接は役に立たなくともその雰囲気・講習の展開など学べる事は多いと思うのです。

 

非常に有意義な一日でした。

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